新幹線で隣に座った就職活動中の学生二人の会話。
「なんであいつが受かって、俺が落ちたのかな。どうも納得いかないんだよね。
俺のほうが成績もいいし、社交性もある。サークルでも部長やってたのに」
なるほど。こういった疑問(不満?)を持つ方もいるようです。
私が思う不採用になった理由の一つは、会社と彼との「相性」でしょう。
同じ業界の会社でもカラー(社風、理念等)が全く違うことはよくあります。
たとえばgoogleはデニムにサンダルでの出勤も可能のようですが、同じ業界
でもデニムNGの会社は多くあります。社風が違えば求める人材も異なるので、
能力の問題ではなく、それ以外の要素で選考結果も変わるのです。
人事担当がよく口にする「一緒に働きたいと『私が思う人』を採用したい」
というのは、このことです。
採用選考における筆記試験では、その会社の求める最低ラインの学力・知識
レベルを確認されています。足切ラインがあり、その点数を超えないことには
次(面接等)に進めません。次に進めば、トップ通過であろうとビリであろうと
横一線です。その通過した集団の中から社風に合う人、一緒に働きたい人が
採用されるのです。
就職活動をするうえで企業研究は大切ですが、営業方針や将来展望だけでは
なく、社風や気質を知ることも重要です。
OB訪問が有効なのはリクルーターであるからだけではありません。そのOB
から会社のキャラクターが見えるからです。
データで見える情報以外に「自分の能力を発揮できる企業風土であるか」を
企業選びの材料のひとつとしないと採用に至らないばかりか、入社できても
「こんなはずではなかった」と後悔することになる可能性もあるのです。